日本における大麻の歴史【大麻規制にはアメリカが深く関わっていた】

現在日本では、大麻は「大麻取締法」により厳しく規制されています。

しかし敗戦直後まで、大麻は日本では違法なものではなく、むしろ日常生活で普通に使われていました。

では、なぜ今は「ダメ、ゼッタイ!」と禁止されているのでしょうか?

トノ
答えはね、日本はアメリカに言われたから大麻を禁止したんだ

この記事では

  1. 第二次世界大戦前までの日本における大麻
  2. アメリカにおける大麻の歴史
  3. 大麻取締法制定の背景

に分けて、日本における大麻の歴史を紹介します。

第二次世界大戦前までの日本における大麻

大麻(大麻草)は、日本では縄文時代から繊維作物や食用として栽培されてきました。

衣類や食用のほかにも、大麻は古来から神の宿る神聖な植物であるとして神社のしめ縄に用いられたり、大相撲の化粧綱、和弓の弦、下駄の鼻緒や麻縄、紐、糸など、多くの用途で利用されていました。

日本において大麻は、実生活にとても重要な三種の草という意味で、紅花(べにばな)・藍(あい)とともに三草(さんそう)と呼ばれていたのです。

また戦前まで、大麻に含まれる薬効成分を抽出した薬が、喘息やアレルギーに効く薬として市販されていました。

たなやん
大麻は日本の文化に浸透した、馴染みの深い植物だったんだね!

日本で初めて大麻が法的規制されたのは、1930年の「麻薬取締規則」になります。

この規則は1925年ジュネーブで締結された「国際アヘン条約」に伴い、日本でも制定されました。

そして「印度大麻草、その樹脂、及びそれらを含有するもの」の輸出入が許可制となりました。

しかし、この時期に規制された大麻とは印度大麻草(カンナビス・インディカ)のことであって、当時の日本で栽培されていた繊維用の大麻草(カンナビス・サティバ)は、規制の対象とはなりませんでした。

トノ
日本人は昔から大麻と共存して生きてきたんだ

アメリカにおける大麻の歴史

次はアメリカの「大麻」の歴史を見ていきましょう。

トノ
長くなるから、年表にしたよ

17世紀 大麻が北米大陸に普及。
布や糸・紙・食用などの「産業用大麻」として重宝された。

19世紀 大麻が医療利用されていたと記録がある。

1910年 メキシコ革命により、メキシコから大量の難民がアメリカに押し寄せ「嗜好用大麻」を広めた。

1920年 アメリカの禁酒法が制定され、その代替品として大麻が全米で一気に広まった。

1929年 アメリカで株価が暴落したことをきっかけに世界恐慌が起こり、失業者が増え治安が悪化した。

1930年 かつて禁酒法の取締官であったハリー・アンスリンガーが、初代連邦薬物局長官に任命された。
「大麻は悪」であると国民に恐怖を植え付けるために、新聞や映画を使って「大麻撲滅キャンペーン」を実施した。

1937年 大麻課税法が成立。これにより大麻の所持と譲渡が連邦政府で違法になり、医療目的の使用や産業用大麻も重税の対象となった。

1939年 大統領ルーズベルトは、大麻の栽培を禁止したことは述べずに「石油や石炭からできた合成プラスチックが、過去に天然物から作られていた多くの製品に取って代わった」と自慢した。

1970年 規制物質法が1970年に制定された。(アメリカで現在でも大麻が規制されている法律)
同年DEA(アメリカ麻薬取締局)も誕生し、ドラッグは「若者の反乱」「社会の混乱」「反政府」のシンボルとなり厳しく抑圧され、大麻もその対象になった。

アメリカが大麻を違法にした理由は、じつは薬物乱用のコントロール以外の理由もあると言われています。

それがこちらです。

マイノリティに対する排斥運動

簡単にいうと人種差別です。

大麻使用者の多くが主に貧困層のヒスパニック系や黒人であったことや、またメキシコ移民の文化だった「大麻=マリファナ」を禁止することで、【移民を排斥したい】という考えとも言われています。

石油・化学薬品などの「大麻」以外の特定の産業を育成するため

昔から「産業用大麻」として、いろいろな物に使われてきた大麻。

しかしアメリカの財政界の人たちにとって、石油化学などのエネルギー産業を拡大させるために、大麻はジャマな存在でした。

そのため「大麻課税法」を制定し、麻製品に高い税金をかけることで、大麻が使われないようにしたのです。

との

石油産業の敵となる「大麻製品」を
なんとしても締め出したかったんだね

禁酒法の廃止による失業対策

禁酒法が廃止されると、それまで取り締まりをしていた警察や捜査関係者たちが失業の危機にさらされました。

そこで連邦政府が大麻課税法を制定し、失業者を救済したのではないかという疑惑があります。

アメリカで大麻が禁止となった歴史や背景はなかなか複雑ですね。

そんなアメリカが、日本の大麻の歴史とどんな繋がりがあるでしょうか。

さっそく、次を見ていきましょう!

戦後の日本:大麻取締法制定の背景

トノ
日本の歴史に戻るよ

約70年前まではいろいろな物に加工され、使用していた「大麻」。

それが、日本の敗戦により大麻の取り扱いが一変します。

第二次世界大戦後の1945年、GHQ(連合国軍総司令部)が「ポツダム省令」を日本に伝えました。

「麻薬原料植物の栽培、麻薬の製造、輸入及び輸出等禁止に関する件」によって、麻を麻薬と定義した上で、その栽培や製造、販売、輸出入を全面的に禁止しました。

当然、麻農家や繊維業者からは猛反対の声が上がりました。
当時の役人さんが何度もGHQと交渉した結果、2年後の1947年には「大麻取締規則」が制定され、種子や繊維目的に限って免許制となりました。

そして1948年、大麻取締規則が廃止され、新たに「大麻取締法」が制定されたのです。

たなやん
全然知らなかった…。
つまりアメリカからの指示で、大麻が禁止になったんだね
ねこ
トノ
そう。日本で大麻が禁止された理由は「アメリカ(GHQ)に言われたから」なんだ
たなやん
じゃあ、なぜアメリカは日本で大麻を禁止させたかったの?

GHQが日本で大麻を禁止した理由は次のように考えられています。

  • アメリカが発展を希望していた石油化学などのエネルギー産業を成長させたかった
  • 日本人にとって神聖な大麻(アサ)を禁止することで、日本人のアイデンティティを封印しようとした

上記の理由が考えられていますが、定かではありません。

日本の大麻産業の現在は?

現在、日本の大麻産業は衰退の一途をたどっています。

繊維用の大麻は「大麻取締法」により都道府県に申請して許可を受けた者のみが大麻栽培できるようになっています。

しかし実際には、都道府県ごとに審査基準があり、許可を出さない方針の地域もあるようです。
少し前のデータですが2014年は全国で合法大麻栽培者は33人しかいません。

このような理由から国内で流通する大麻の繊維は、非常に高価なものになっています。

さいごに

世界では大麻合法化の波が来ています。

2019年現在、アメリカでは全米10州で嗜好用大麻の合法化法案が可決されており、医療用大麻おいてはもっと多くの州で合法化となっています。

日本もそのうちアメリカみたいに合法化になるのかな…?

日本で大麻が禁止されたのはアメリカの指示があったからです。

そのアメリカが解禁していくにあたり、そのうち日本でも「アメリカがそうしているから」って解禁になるかもしれません。
変な話ですが、日本は基本的にアメリカを「お手本」としていることが多いので。

2020年には東京オリンピックがあります。

海外では医療大麻を使用しているスポーツ選手がたくさんいますし、海外から多くの観光客が日本に訪れます。
そのような方の日本への「大麻」の持ち込みに関して、もしかしたら何か問題が起こるかもしれません。

日本で生活していると大麻はタブー視され、語ることもなかなかできない状況がありますが、世界に目を向け自分の考えや意見を持っておくということは大切だと思います。

長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。